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ヴィジョン

1.木馬の子は日本初の幼児用高級木製玩具ブランドです。

欧米には多くの有名な木製玩具メーカーがあります。
しかし我が日本は国土の70%が森林で覆われた国であるにも関わらず国内においても著名な木製玩具ブランドは存在していません。

古来 日本人の生活と木の文化は極めて密接な関係の中で成立してきました。
様々な人工的環境に囲まれた現代の我々は木の優しいぬくもりを感じれば一瞬にして自然の有り難さを感じ取ることができます。
又、木の玩具には幼児の心の発達に良い効能があると言われています。

クルマや家電、精密機器では数多くの世界企業を生み出してきた日本になぜ優れた木製玩具ブランドが存在していないのかまことに不思議なことです。
優れた木工製品は職人の長い経験と修練によって作られるということが常識とされてきました。
確かに木は生き物であり製品化までには原木の切り出しから製材、乾燥、切削、加工、磨き、塗装など多くの工程と熟練を要し、量産効率という観点からは厄介な材料です。

しかしこうした技術的側面ばかりにとらわれていては新しい魅力的な製品は生まれません。

木馬の子
木馬の子

2.インダストリアル・クラフトという新分野

ある時、我々は現代のマーケットからの要求に応えられる魅力的な商品はできないだろうかという木工業界の切実な声を聞く機会がありました。
しかし我々の専門はインダストリアルデザインです。扱う材料や生産方法は大きく異なります。
新たな知識や生産技術を習得しなければ この要請に応えることはできません。

しかし木という材料は樹脂や金属材料では到底生み出すことのできない魅力を持っていることを我々はよく知っていました。
木の端材を手にするだけでその質感はもとより その匂いまでもが五感に響くことを我々は知っていました。
木は本当に魅力的です。心をワクワクとさせてくれます。

そして森の国日本にふさわしい革新的な木工製品を作り出すのだという構想は効率とコスト競争に明け暮れるインダストリーの世界で働く我々にとって、とても新鮮なものに映りました。
我々は分野を越え、木工による新しい製品開発に取り組む決心をしました。

長い歳月の中で幾つもの構想と試作を繰り返す日々が続きました。
そして5年が過ぎ、幼児用木製乗り物「木馬の子」がシリーズで完成しました。
木馬の子のデザインは同じ構造体や共通部材を用いた一種のユニット方式で構成され、それぞれで年齢に応じた異なる遊び方ができます。

こうしたシリーズ商品は世界的にみても他に類を見ない初の試みであると思います。
木馬の子は我々の開発史の中で最も長く最も深く関わったプロジェクトであり、且つ、インダストリアルデザインの知識と技術を工芸的な分野に融合させたという点でも画期的な成果だと考えます。

インダストリアル・クラフト
インダストリアル・クラフト

3.デザイン機能性能

デザイン化にあたり、我々が先ず求めようとしたのは「大人の我々自身が欲しくなるか」ということです。

玩具を大人が欲するというのはおかしなことかも知れませんがどのような専門機器、例えば医療機器や分析機器であっても素晴らしいデザインというのは専門家ではない一般の人々の美感を捕らえる魅力が備わっているものです。

ですから子育てが終わった後もインテリアの調度品として一級の価値を持つようなデザインを目指したのです。
そして機能性能もデザインに見合っただけの水準を持っていなければなりません。
ホイールには独自のベアリング構造をゼロから開発しました。
タイヤはガタ付きの無い精度でスムーズに回転します。

安全性については我々がこれまでに幼児用製品のデザインで得たノウハウを全て投入しました。
強度は大人が乗っても壊れないほどに頑丈な設計です。
また、生産に当たっては職人の技に依存することの無い最新鋭の量産加工方法を用い、効率とクオリティーのバランスを高度に保つ工夫がなされています。

このようにインダストリアルとクラフトの技を高度に融合し木製の幼児用乗り物玩具の中で世界最高の製品作りを目指しました。
世界中の製品と見比べて、そのレベルの差を感じて欲しいと思います。

そして日本が世界トップレベルの産業国家であると同時に世界有数の森林国家であることもあらためて認識してください。
我々は現在、インダストリアルクラフトという新しい創作ジャンルのもと世界に誇ることのできる楽器、組立、知育玩具などの木製玩具シリーズを開発中です。
(文責 賀風デザイン社)

デザインと設計は賀風デザイン社が担当します。

デザイン機能性能
デザイン機能性能
デザイン機能性能
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